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2009年12月

2009/12/30

ミリオンセラー

井上陽水の「氷の世界」は邦楽アルバムとして初のミリオンセラーだったらしい。『ポピュラー音楽と資本主義』(毛利嘉孝著)によれば、かつてのミリオンセラーはある時代や年を代表する音楽だったが、近年のミリオンセラー・ラッシュにはそんな意味はみられないという。

音楽ソフトのセールスがピークを迎えた1998年のミリオンセラーは、シングルが20タイトル、アルバムは28タイトルだって!そんなに多いとありがたみがないよねぇ。GLAY、スピード、ラルクが各3枚、KinKi Kids、B'zが各2枚という具合に同じミュージシャンが次々とヒットを飛ばす。著者はこの現象を「ある曲が人々に愛され、支持されるから売れていくのではなく、その曲がどんな曲であれ、出す前から確実に売れるアーティストが主流になった」からと分析し、Jポップのアーティストは一種のブランドであると指摘する。そして、ひとりのアーティストが複数のミリオンセラーを出すということは、商品消費のサイクルが極端に短くなったことを示していると述べている。

さらにびっくりさせられたのはタイアップ曲の多いこと。90年代を通じて、オリコンのヒットチャートの年間ベスト50のうち40曲が、いわゆるタイアップ曲で、「97年にいたってはなんと47曲までがタイアップの曲」だったそう。ドラマの挿入歌が多いという印象はあったけど、そこまでとは知らんかった~。音楽産業の戦略の勝利ってことなんだろう。

実は、この本の著者の集中講義を今月半ばに受講した。ポストフォーディズムと音楽との関連など、今まで考えことのない観点を紹介してもらっておもしろかった。また、「世界で一つだけの花」がヒットした背景には、「『クリエイティヴィティ』と『自分らしさ』をめぐるイデオロギーが蔓延していた」ことや、そこにフリーターの出現があり、労働と余暇の境界が曖昧になっていったことなどもなるほど~と思えた。創造力というのは、芸術家の才能(talent)とは別物で、だれもが潜在的に持っており、教育や練習で引き出されるもの。それが自分らしさにつながる。♪特別なオンリーワンってことやね。

明日の紅白は、時代を反映する曲がどのくらいあるかな。

ポピュラー音楽と資本主義

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2009/12/24

クリスマス・イヴは

Momの誕生日だから、あれこれ思い出して湿っぽくなる。

父も母もクリスマスを病室で過ごした年があった。殺風景な病室をフェルトの靴下やガラスのミニツリーや生花で飾った。そんなことばかり思い出す。楽しいクリスマスの思い出なんて忘れてしまった。現在のわが家では別に見る人もいないので、ツリーもリースも出してない。どうせすぐに片づけなきゃいけないんだし。

サンタクロースが太っちょで赤い服を着ているというイメージは、コカコーラの広告が創り出して世界に広めたのだそう。今日のニュースでは、タイの象まで赤い衣裳で芸をしていた。日本ではなぜかカップルが気合を入れてデートする日として定着した。お父さんはケーキを買って早めに帰る日。おかげで、ひとりでいると、やたらさみしい。昨日も明日も同じようにひとりなのに、今日だけ特別にそれがこたえるっておかしな話。

そんなところに、なつかしい人のコメントが飛び込んできた。うれしいクリスマス・プレゼント! 音楽が引き合わせてくれた人たちのことを、しばし思う。今夜はなつかしい人のピアノを子守唄にしよう。

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2009/12/23

吼えまくる詩人

今日も録りだめの消化に励もうと思ったけど、見たのは「ある貴婦人の肖像」だけ。消化する以上にまた録画するから、いつまでたっても録画可能時間が増えない。あとジミー大西がアフリカで絵を描くドキュメンタリーをTVで見た。描くことだけに集中して、静かに時間が流れてゆく、あのかんじがいいなあ…とバリでペインティングをしたことを思い出す。未完成のが2枚もあるから仕上げに行かなあかんなあ。

日曜日は、詩の研究をしている院生の方と話をする機会があった。ジャズ・ポエトリーなんかも研究対象にされている。ラングストン・ヒューズの詩の分析のためにアミリ・バラカのブルースの本を読んだとのこと(正確には、この本はリロイ・ジョーンズ名)。そんな人に会うのは初めてなのでうれしかった~!
ジョーンズの『ブルース・ピープル』はブルーズファン、ジャズファン必読書。

ブルースピープル リロイジョーンズ(アミリバラカ)著

バラカ名の新刊はアマゾンで予約受付中。アメリカでは、そろそろ中古も出始めているみたいなので海外古書で探そうかな。
Digging: The Afro-american Soul of American Classical Music (Music of the African Diaspora)

バラカがどんなに過激かというのは、こちらの文章「アミリ・バラカ、吼えまくる」を読むとよくわかる。単に「Howl」じゃなくて、「まくる」ところがバラカならではかも。やっぱり、アメリカに行ってこういうのを生で観てみたいなあ。

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2009/12/22

録りだめ消化デー

やっと今日の授業の課題を仕上げてオンライン上で登録したと思ったら、携帯に休講の連絡メールが届いた。休みになるのはうれしいけど、年明けの授業数が増えるのはいやだなあ。

ランチはご近所キャンパスで、おいしいと評判のカツカレー。400円也。揚げたてのカツはたしかにおいしかったけど、ゴハンが少し固くて冷めていた。ルウもあつあつじゃないのが残念。サービスデーだと340円になるらしいので、こんど行くなら木曜日。

午後は溜まりに溜まった映画やドラマを見る。
4分間のピアニスト
クリスマス・キャロル(アニメ版)
坂の上の雲
ヘアスプレー

・・・と、ぶっ通しで見たら疲れた。でも、最後がヘアスプレーだったので後味よし。ただ、「Negro Day」を字幕でわざわざ「ブラック・デー」としたのは、充分検討した上でのことなのか疑問が残る。
映画の舞台は1962年のボルティモアで、TV番組でも黒人と白人が分離されている時代。「資本主義とポピュラー音楽について」のレポートネタがころがってないかなー。

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2009/12/20

12月20日は何記念日?

やっと終わった、デビュー戦。
家を出る前は、相方に、今日は心が折れて家に戻らないかもしれない…などと言ってたけど、無事生還しております。京都に着いたときは吐き気がしてきて、どうなることかと思ったけど。
予想以上に寒くて夜まで耐えられそうになかったので、四条でアンゴラ入りのソックスを調達。ほかほか~。

司会の先生に原稿を送ったら、ずきずきするような質問・コメントが返ってきてビビったけど、今朝、控え室でお会いした途端、「まだ修士だったんですねー。ドクターかと思って、あんな質問送ってすみませんでした」って。どうも「前期課程(=修士課程)」って大目に見てもらえるみたい。でも、いろいろアドバイスをいただいて勉強になった。

発表中は、ど真ん中に陣取った指導教官が腕組みしてにらんでいるので、途中から顔を上げることができなくなった。コワイ。それでも、「初めてにしては」という条件付きで合格点をもらえたので、ほっ。。。

研究者の友人に「ただいま出撃途中…」とメールしたら、「戦うんじゃなくて、一緒に楽しむもんだよ」という返事。発表が終わってから読んだんだけど、そっかー、楽しむものなんだー!と目からウロコ。次回は一緒に楽しんでもらえるような発表ができるようがんばろー。

帰りはJR京都駅に出て、クリスマス★ツリーを眺める。明日の授業はうれしいことに休講! 部屋を片づけてリースでも出そう。
200912202036001

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2009/12/18

タコの借り物競争

またしても、しょーもないコトを書きたくて。

お昼休みにBBCのサイトで見つけたニュース映像。
Octopus snatches coconut and runs

タイトルから想像した以上のタコのパフォーマンスに感動。
タコって泳ぐだけじゃなく、走るの得意なんやねー。

わたしも40″あたりから登場するタコみたいに隠れてしまいたい~。

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2009/12/15

糞ミサイル命中

本日、ステルス・クロウ爆撃機の襲撃あり。
対人糞ミサイル命中せし。
一般人を巻き込む無差別攻撃に断固抗議する!
敵機の機影は確認できず。
直ちに迎撃態勢をとるべし!
スケアクロウ配備!

しばらくブログはお休み~のつもりだったけど、あまりのショックでコレは書いておかねばと。
いや~、頭じゃなくてよかった。。。
まったく姿が見えなかったので、ステルス・ピジョンの可能性も捨てきれないけど。
とにかく電線下は要注意。
父が生きていたら「そんなめったに当たれへんもん当たってんから、宝くじでも買うとけ」って言うだろうな。

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2009/12/10

ついにリーディング・グラス

とうとう買った。リーディング・グラス。そろそろ要る時期かもね~と思っていたところ、デパートの折込広告にポップな柄のメガネフレームが載っていた。あるメーカーが、1週間だけ地元デパートに出店するという。弾けたかんじのプリント柄に惹かれて、買い物のついでにのぞいたら、楽しいオブジェ(メガネスタンド)とカラフルなフレームが並んでいた。
とりあえず一番ゆるいのを試してみたけど、新聞の文字くらいなら見え方は別に変わらない。まあ、今まで見えにくいと思ったのは、正露丸を1回何錠飲むか?を見るときくらいなんだけど。でも、いずれ必要になるんだし、その気になったときに買っておくことにした。

いざとなると、どれにしようか迷う迷う。店員さんに「おもしろいのがよくお似合いですねー!」と言われたけど、それって喜ぶべき? 結局、最初に目に留まったポップな柄の色違いに落ち着いた。どうせ家の中でかけるだけだし、無難なのよりも、かけて楽しげなほうがいい!と思ったんだけど、かけてるときは自分では見えないんよね。。 今のところ、ほとんど出番がないので、机の上に飾って眺めてるけど。
Glass3_2

明日から3日連続の集中講義。半年分を3日でギュウギュウ詰め込むなんて無茶な話。なにより土日が丸々つぶれるのが痛い。実は、某原稿が却下され、全面書直しになったのだ。うー、集中講義なんて行ってる場合じゃない。。まして、こんなもの書いてる場合じゃない。。まずは睡眠!
でいいのか?

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2009/12/05

守衛室は重要文化財

うつうつ。憂鬱。いろいろあって。
昨夜は金曜恒例の頭・首・肩のトリプル痛が辛かった。
冷たい雨も上がったので、今日は予定どおり某集会@ならじょへと出かける。近鉄奈良駅なんて何年ぶりだろ。大学までの商店街がうらやましい。会場は重要文化財の記念館(講堂)。普段は中に入れないらしいので貴重な体験。さすがに寒くてジャケットを着たまま。でも、椅子のシートが暖かい生地だったので助かった。高等師範学校の創立時に購入された「百年ピアノ」も置かれていた。近くに行って観察すればよかったなー。あと、もうひとつの重要文化財である守衛室(コチラに写真あり)をチェックするのを忘れた。
Narajo

集会の内容は、あいかわらずわたしには難しいというか、頭の回転が鈍いせいだと思うけど、途中でついてゆけなくなる。4人の講師が登壇されたが、作品中の音楽から読み解くというアプローチの発表が、わたしのやりたいことに近くて興味深かった。こういう集会には珍しく、Billie Holidayの♪I'm a Fool to Want Youを流すというおまけ?付き。わたしも音楽付きの発表をしてみたいものだ。実は、2週間後に初の学外発表会を控えており、それも憂鬱の原因。眠れぬ夜は続くよどこまでも。明日はぐっすり寝て、あとは原稿作成に専念したい。

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2009/12/02

偉大なるご主人様

なんていうとメイド系みたいですが、
GREAT AND HONORED MAN,
- Greeting from your plum blossom,
という大仰な書き出しの手紙を書いたのは、Sui Sin Far の"Mrs. Spring Fragrance"という作品の主人公である。アメリカに移住した中国人という設定で、非常にアメリカナイズされているのだけれど、夫にはこんなふうにへりくだってみせる。これは、カリフォルニア在住のいとこの家を訪れた折に、もう1週間遊んでてもいいよねーとシアトルで留守番をしている夫の許可を求める手紙である。あなた様のお許しを賜りたく…みたいに書きつつ、追伸で、ネコと鳥と花の世話を忘れないでよ!と指図してみたり、あっけらかんと楽しい夫人である。テニスンの詩の一節を暗唱して、アメリカの詩人だというくだりは、「天然」のふりをして読者からの「それはイギリス人やで」というツッコミを期待しているのか。ちくちく皮肉をこめたり、にやっとさせられる箇所があっておもしろい。手紙の最後は、Your ever loving and obedient woman ですと。これは短編集なので続きの作品もたのしみ。

Mrs. Spring Fragrance and Other Writings (Asian American Experience)

昨夜は、ほとんど眠れなかった。しんどい。今月はきっと眠れぬ夜が続くだろうな。いよいよとなったら9月に処方してもらった睡眠導入剤を飲んでみようかな。最近はこのクスリを持ってると、あらぬ疑いをかけられそうだけど。

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