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2007/05/06

モルヒネが効かない痛み

こんなに何もせず、たれ~っと過ごした連休は生まれて初めてかも。というくらい、ゴロゴロ、だらだら、し続けている。こういうときは、うぅ、時間を無駄にした~、あぁ、もったいない~と後で激しく自己嫌悪に陥る。その防止策として今回は、とりあえず最低1冊、本を読むことにした。短くてあっという間に読めそうな文庫本でも、1冊読んだと思えるだけで、ずいぶん気分が楽になる。。。単純なわたし。

ずっと気になっていた「モルヒネ」(安達千夏)は恋愛小説だというので、なんとなく手が出なかったのだが、タイトルの誘惑に逆らえず、そばに平積みになっていた「がんと向き合って」(上野創)と一緒に買って、交互に読んだ。

「モルヒネ」は泣かせる小説なのかと思ったが、予想とは全然違ってたし、わたしには恋愛小説という印象はあまり残らなかった。在宅医療を担う医師として、末期患者の家庭を訪問する主人公は、常に死に向き合っている。過去の出来事により、生きるちからを失った彼女が、何を拠りどころとして生きているのか。わたしの関心はそこにあった。

いかに死ぬか。それは、いかに生きるか、に等しい。人はたやすく口にするけど、どうやって実践するのか。現実にそんな場面に直面しないと、本当のところは何もわからないだろう。

「命の始まりが不随意なように、命の終わりも、個人の意思では左右できないだろうか。このような環境に生まれたかった、と望むのは必ず遅すぎても、このように死にたい、と願うのは、これからでも充分間に合うのに。」

「モルヒネは、耐えがたい苦痛を取り去り、患者を楽に生かすためにある。だが、もし、生きてあることそれ自体が苦しみであるなら、医師は、どのようにしてその患者の力になればいいのだろう。」

がんと向き合って 」は26歳という若さで進行ガンと告知された新聞記者の闘病記録。リアルなだけに、父の姿を思い出し、読むのは辛かった。
「超大量化学療法」という通常の約3倍!(@_@)の抗がん剤を投与するという治療に、ひとり無菌室で3週間も耐えた著者の辛さは想像を絶する。
鬱に苦しんだ末、自宅で家族と話すうちに、いつのまにか鬱の嵐が去るのを感じるくだりでは、父を救い出せなかった自分の無力さが哀しかった。

モルヒネは肉体の痛みを取り除いてくれる。では、心の痛みは?

モルヒネ

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