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2007/03/25

パレスチナ刺繍

先週、ようやく映画「Ouf of Place」を見てきた。大阪で見逃したので、わざわざ京都烏丸まで出かけたが、わたし自身は「わざわざ」という気はまったくない。たとえばミナミの映画館よりも、烏丸のほうがわたしには近い存在に感じられるし、京都にゆくとなんとなく気持ちが落ち着くのだ。学生時代に4年間通った町はいつも、遠くなった思い出をすぐ近くに感じさせてくれる。

座り心地のよいシートと2時間17分の淡々とした映像が、睡眠不足のわたしを夢の世界へと誘うが、次の瞬間には、ハッとさせられる言葉が脳を刺激する。長いという印象はまったくない。
大昔の白黒の8mm映像でしかサイードの姿は登場しない映画だけど、妻ミリアムが「隅々までサイードの存在に満ちあふれた映画」と言うように、サイードの強い意思が伝わってくる映画だと思う。他者との共生を追求し続けたサイードの遺志を、世界中の人々で受け継いでゆかなければ。

かつてサイード一家が夏を過ごした建物は荒れ果て、そこにはシリアから出稼ぎにきた若者たちが暮らしていた。かれらはサイードを知らない。サイードについて説明を受けた若者の言葉…ペンによる闘いもジハードのひとつの形だ…をどう受け止めたらよいのか。。。

バレンボイムがサイードの追悼集会で演奏した曲は、映画の余韻を残し、わたしの中を流れていた。後からネットで調べて、シューベルトの即興曲Op.142-2だとわかった。すぐに楽譜を取り出して音譜を目で追うと、オリーブの木が植えられたサイードのお墓や、サイードが夏を過ごしたというレバノンの家が頭に浮かんできた。

映画終了後、ショウケースに入った刺繍作品に目を奪われた。レバノンの難民キャンプでパレスチナの女性たちが創ったものらしい。種類が少なかったのが少し残念だったけど、しおりと小銭入れを買った。彼女たちのために売上金が使われるとのこと。詳細は「パレスチナ子どものキャンペーン」というNPO法人のサイトをご参照ください。

そうそう、映画を見たのは「COCON KARASUMA(古今烏丸)」3Fの京都シネマ。レストランもいろいろ入っているし、ほっこりできるおすすめスポットです。
Siori

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コメント

映画、見に行けてよかったですね。
わたしはちょうど1年前ぐらいに東京で見たのですが、あの映画と大江健三郎の講演をあの日体験したことは自分におってものすごく大きな出来事でした。卒論でも先生の反対を押し切ってconclusionでサイードについて書いたし、大学院の面接でも(x2回)あの日のことについて(あんまり関係ないのに)熱く語ってしまいました。
それにしてもサイードの本をもっと読まなくちゃと思いながら、なかなか読めないでいます。

投稿: 雪見 | 2007/03/26 19:11

♪雪見さん
うらやましいです~!たしか映画の初日だったんですよね。ネット上でも、たくさんの方が講演に感動したと書いておられるのを拝見しました。
卒論にサイード登場ですか。。。賞までとられた雪見さんの卒論、ますます読みたくなりました!ぜひご検討ください。

すごい勢いで読書をされてる雪見さんを見習って、わたしも少しは本を読まなくては。。サイードは何を読まれたのですか?

投稿: miredo | 2007/03/27 10:33

ありゃりゃ、今日ここにコメントを書いたのですが、アップされてないですね・・・。
あれは白昼夢だったのだろうか(爆)。

あ、そうか。送信を押したつもりで確認だけだったのかも!
あら~ん。残念。
また後でメールします(^ ^;

投稿: 雪見 | 2007/03/27 20:05

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